17時20分、岡山止まりのひかり473号が到着しました。B5編成です。
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普通は東京発岡山止まりのひかり号は、外側の21番のりばに止まります。が、ひかり473号だけ内側の22番のりばに停車し、となりの21番のりばにいるこだま751号に接続します。この日に撮影しに行ったときはびっくりしませんでしたが、おととし初めて一人で撮影に行ったときはびっくりしました。

ひかり473号はこの後しばらく止まってから車庫に引き上げていきます。こだま751号が出発した後のぞみ39号が入ってきて、ひかり473号を追い越していきました。
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こだま号になる8両編成の列車が内側に入って、止まっている間に外側にのぞみ号が入ってくるというケースはよくあります。でも16両のひかり号が内側に入って、のぞみに外側から追い越されるのはかなり珍しいケースです。いいものを見ました。のぞみ39号の出発からわずか8分後にのぞみ179号が入ってくるので、のぞみ39号が出発してすぐひかり473号が車庫に入っていきました。
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のぞみ179号はB10編成でした。
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新幹線では、200km/h以上で運転するのは当たり前。東海道新幹線を筆頭に、最近では列車の本数が特に多い区間や時間帯では5分以内の間隔で次の電車が来るようになりました。こんな狭い間隔では衝突事故が起きてしまうのではないかと思ってしまいますが、ATCがしっかりしているおかげでいまだ新幹線の衝突事故は一度も起きていません。すごいですね。

ついで話。2017年2月15日のJR西日本のプレリリースによると、明日からついに、山陽新幹線でもATC(自動列車制御装置)が更新され、デジタルATCになるようです。

これまでのATCは、停車駅や前の列車が近づくと何回かに分けてブレーキをかけていました。電車でGOの山陽新幹線編をしたことがある人はわかると思います。したことがない人は下の動画を見てください。4:06ごろから始まります。

このブレーキのかけ方だと、何回もブレーキをかけたり緩めたりするので、そのときの衝撃で乗り心地が多少悪くなってしまいます。これに対して、デジタルATCではブレーキの強さを上手に調整して、ブレーキをかける回数を一回にしてしまいます。

デジタルATCにするメリットは、ブレーキをかけたり緩めたりする衝撃が減ることです。また、ブレーキをかけ始めるタイミングが遅くできる分、列車が速く走れる区間が長くなります。キビキビした加減速ができるようになるので、列車の間隔を詰められるようにもなります。東海道新幹線でのぞみが毎時10本も運転できる背景には、こんな秘密があったんですね。

山陽新幹線は東海道新幹線ほど本数が多くありませんが、全く車両を改造していないのに所要時間が大幅短縮されるのはびっくりです。特に加減速の回数が多いこだま号の高速化が顕著ですね。新大阪~広島ののぞみの所要時間が6分短くなったのに対して、岡山~博多のこだまの所要時間は実に38分も短くなっています!! デジタルATCを使うといかに効率のいい加減速ができるかがよくわかると思います。

10年後には、ついに長らく未来の乗り物の象徴であったリニアモーターカーに一般客が乗れるようになります。それからも日本の新幹線は進化し続けるでしょう。30年後には、いったいどんな新幹線が走っているのでしょうか?

さて、そんなことを考えているうちにのぞみ179号が出発していきました。
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そのあと、17時40分にのぞみ138号が、17時48分にのぞみ48号が相次いで入ってきました。のぞみ138号(上)はX63編成、のぞみ48号はX1編成です。
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昼間に比べると列車が増える夕方5時~6時にかけては、線路が込み合う時間帯です。これをATCがさばいていくわけですが、新型ATCではどのようなさばき技を見せてくれるでしょうか? ちょっと時間を飛ばして、18時03分、のぞみ181号が入ってきました。G25編成です。
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だいぶ西日が赤みを帯びてきました。後ろを振り返れば、のぞみ182号が入ってきました。C59編成です。今回から見せどころの写真は特別に大きく表示します。C59編成の雄姿を大きくダイナミックな写真でご覧ください。
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夕方の赤い光線はとても素敵です。この時間帯はいちばんのお気に入りの時間帯です。C59編成は最後から2番目に作られたC編成です。おそらく16両の700系としては最後まで残ることになるでしょうが、この編成はさよならステッカーを身にまとうでしょうか?

のぞみ182号の行ったあとすぐにひかり482号が入ってきました。B3編成です。
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その後を追うようにのぞみ50号が入りました。X30編成です。
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やっぱり、岡山ではいい写真がいっぱい取れますね。どちらかというと博多寄りの場所のほうが撮りやすい場所が多いです。ここもホームの博多寄りです。18時19分、23番のりばにこだま748号が入ってきました。E6編成です。
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この列車はさっきのひかり482号に接続します。で、岡山を18時52分に発車します。

えっ?? 52分? つまり、こだま748号は岡山で30分以上停車します。まあ、岡山~新大阪のひかり号とこだま号の性格を考えたら、無理もない話ですね……。ほとんどのひかり号は、岡山~新大阪では各駅停車となります。ご存知、こだま号はどこを走ろうが各駅停車です。ということは、各駅停車をツメツメに走らせるよりは、ちょっと岡山駅で待ってもらって、なるべく間隔をまんべんなくした方が、利用者にとっては便利ですね。速達性を完全に無視したこだま号だからこそできる技です。

こだま748号からの乗り換え客をのせて、ひかり482号が出発していきました。
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では、こだま748号が止まっている30分の間にどんな列車に追い越されるのか、見てみましょうか。

1本目 のぞみ52号(編成番号不明)
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2本目 さくら562号(未撮影)
3本目 のぞみ184号(X54編成)
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4本目 のぞみ54号(編成番号不明)
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なんと、実に4本の列車に追い越されていくんですね……。のぞみ主体のダイヤになった裏では、こだま号が長い時間退避するということがあったんですね。デジタルATCが採用されてから高速化されるのは、こだま号のぞみやさくらの間にうまくはいれるようになるからなのかもしれません。

ついで話。こだま748号が出発してから5分後、みずほ606号が到着しました。R2編成です。
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日没前後の時間帯は、光の色が急激に変化します。このときもうすぐ19時というところですが、この1時間ほど前の状態は
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こんな感じです。たったの1時間で、光の色がオレンジから紫に変わっているのがわかると思います。同じ車両ではないので単純に比べることはできませんが、19時前後の写真のほうがより落ち着いた印象を与えてくれます。ぼくが夕方の撮影が好きな理由がまさにここにあるのかもしれませんね。

さて、いよいよ撮影も終盤です。



つづく