突然ですが問題。今からちょうど20年前に登場した形式は次のうちどれでしょうか?

1.500系
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2.E2系
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3.E3系
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4.E4系
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正解
 広義では全部正解ですが、狭義では4番が正解。そう、今日12月20日はE4系がデビューしてからちょうど20年の日です。E4系は1997年12月20日にデビューしたオール2階建ての新幹線です。2階建て新幹線としては100系、E1系に次いで3代目、オール2階建て車としては2台目の形式です。

 E4系は8両で1編成を組んでいます。
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 E1系は12両だったので1編成あたりの定員は400人ほど減っています。これは乗客の多い時間帯は16両で運転、それ以外の時間帯は8両で運転することで効率よく車両を使うためです。

 1編成あたりの定員は減ったとはいえ1両あたりの積載人数は約100人で、たったの8両で12両編成の200系F編成(885人)に迫る要領を確保しました。16両編成となったE4系の定員は1634人となり、高速鉄道としては世界最大級の定員となります。
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16両のE4系。同じ16両のN700系が1323人しか載せられないので、同じ両数で300人以上多く載せられる。大きな体はダテではない。

 そんなE4系の運転を支えるのが新幹線史上最大出力のモーターです。E4系のモーターは420 kWで、現在主流のN700系とかE5系とかで使われるものの1.4倍くらいの大出力です。車体は1両あたり平均53.5 tもあり、最軽量級である500系(43 tくらい)とくらべて1.2倍はあります。
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 ところがこんなに重々しい体にもかかわらず、同じアルミ合金で作られた200系にくらべて少し軽いです。
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 実際、200系F編成の1両あたりの平均重量は58.1 tで、E4系よりも5 tほど重くなっています。200系が登場してからE4系が登場するまでに、軽くて強い材料が準備できるようになったようです。1両あたり57.7 tであるE1系とくらべても大きく軽量化されていることが分かります(もっともE1系は、0系や100系で使われていたのと同じく普通鋼で作られていたのだが)

 E4系は今のところすべて上越新幹線で活躍していますが、昔は長野新幹線にも乗り入れていたことがあります。E4系は2001年から2004年にかけて、坂を下っていく上り列車に限って旅客扱いをしたことがあります。この運用を担当したのが、長野新幹線(軽井沢以東)に対応するP51・P52編成です。
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 このほかにもP81・P82編成が長野新幹線の全区間(東京~長野)に渡って走行できるように設計されました。
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 長野新幹線はE2系の独壇上だと思っていましたが、意外とほかの車両も乗り入れていたようです。

 そんなE4系は20年もの長きにわたって走ってきたので新幹線のことが話題に挙がるたびにテレビやネットで見てはきましたが、実際に直に見たのは去年の9月が初めてのことでした。
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 初めて見たE4系、その大きさに言葉が出ませんでした。いちばん先に思いついた言葉は、

「巨体」

でした。
 このときは金沢からの最終列車に乗ってきたため落ち着いてE4系を見ることができませんでした。そこでもっとE4系たちを見てみたいと思い、今年の3月に東京に行って撮影してきました。撮ってきて思いましたが、JR東日本の新幹線は本当にカラフルでした。

 それから少し後に、衝撃的なニュースが報道されました。

JR東 E7系投入を正式発表 上越新幹線 2階建て20年度全廃
http://www.niigata-nippo.co.jp/railway/kennai/news/20170405316755.html

 ついにこの時がきたか……と感じました。あのとき乗っておけばと後悔してからでは遅いと思い、いつかは乗ろうと思っていました。で、いちばんよい時期はいつかを考えたところ、まだ夏休み中の9月に行くことに決めました。



 で、乗るのは決まったとして、いったいどうやって東京まで行こうか……。青春18を使えばかなり安く行くことができます。が、その安さと引き換えに

「おそい」
「つらい」
「おくれやすい」


というリスクがあることは無視できませんでした。前回青春18で東京に行ったときは徳島から東京に行くのに半日以上かかりました。新快速が走っている大阪~豊橋、東海道線が速達列車として扱われる小田原~東京は楽でした。豊橋~浜松と熱海~小田原も各駅停車しかいなかったものの車内は快適でした。

 でも浜松~熱海は本当にきつかったです。走っていたのはたった3両か4両しかないロングシートだけの各駅停車。
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 まあ、それだけなら気にはなりませんでしたが、春休みだったせいか昼間にもかかわらず満員電車でした。東京や大阪ではそうなる覚悟はできていましたが、まさか人口の少ない静岡で満員電車に乗る羽目に遭うとは……。特に沼津から熱海はひどかったです。車内はぎゅうぎゅうでほとんど空きスペースがなく、夕方の山手線顔負けの混みようでした。席がないところでは立っていなければならず、旅行気分が台無し……。

 散々な言いようですが、定時で到着できただけでもまだいい方です。大都市では完全に立体交差になっていますが、それ以外の在来線には踏切などがあり、人が簡単に立ち入れる分、人身事故が発生するリスクがあります。もし事故が起きたら電車は止まってしまうので、ふつうに数時間予定が狂うのは今更説明することでもないでしょう。

 あ、そもそも9月は青春18使えないの忘れてた。

 ということで、今回は青春18は使いたくないと思い、ほかの手段を探すことに。そしたら、

「ぷらっとこだま」

というとってもいいきっぷを見つけました。このきっぷを使えば、大阪~東京をたったの4時間で結ぶことができます。各駅で9時間かかり、絶対席に座れることを考えると全然苦ではありません。列車変更や当日購入できないなどいろいろ制約がありましたが、今回初めてこのきっぷを使うことに決めました。

 東海道新幹線こだま号と聞いて真っ先に思い浮かんだ車両がいます。それは、700系です。
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 700系は1999年に営業運転を開始し、300系に代わって東海道山陽新幹線の快適な旅に貢献しました。後継車両のN700系がデビューしてからもしばらく「ひかり」、「こだま」として最速達列車を手堅く補佐していました。ところがN700Aの増備が進み、700系は次々廃車となっていきました。JR東海は700系を2019年度末までに引退させる予定なので、今のうちに乗っておきたいと思うようになりました。

 で、結局、700系こだまで東京まで行き、着いたところでカプセルホテルで泊まり、次の日にE4系で新潟まで行き、夜に東京に帰ってきてまた泊まり、次の日700系こだまで大阪まで行って徳島に帰るという筋書きができました。その後いろいろ検討した結果、最終的に下のプランで決まりました。

1日目 高速バスで徳島から大阪へ出る。新大阪に移動してから700系こだまで東京に行き、ホテルに泊まる。
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2日目 Maxときで新潟に行き、週末パスを使って新潟をうろちょろする。夜のMaxときで東京に戻り、1日目と同じホテルで泊まる。
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3日目 週末パスの有効活用のため午前中は東京をうろちょろする。夕方の700系こだまで名古屋に行き、そこで泊まる。
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4日目 リニア鉄道館に行く。それから近鉄のアーバンライナーで大阪に行き、高速バスで徳島に帰る。
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 これが決まったのがだいたい9月5日ぐらいだったと思います。旅行開始日から約10日前のことです。あとは台風が来ないことを祈るだけ……。

 ところが、悪夢が現実となりました。当初大陸方面に行って日本には来ないと思われていた台風18号が、進路を大きく変えて日本に近づく予想となりました。しかもよりによって台風と鉢合わせするようになるし。

 こんな状況で本当に大丈夫なんだろうか…………と気をもみつつ、出発日の9月15日を待ちました。

参考文献
新幹線エクスプローラーvol.42 2017 p141,145 イカロス出版
新幹線E4系電車
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9AE4%E7%B3%BB%E9%9B%BB%E8%BB%8A



つづく